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気管支喘息

Disease

気管支喘息は、慢性の気道炎症により、咳や呼吸困難を繰り返す病気です。適切な管理を行わないと、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。この記事では、気管支喘息の原因、症状、診断、治療、そして日常生活での注意点について詳しく解説します。

気管支喘息とは

気管支喘息は、慢性の気道炎症を基盤とし、気道の過敏性亢進と気流制限を特徴とする疾患です。発作性に呼吸困難、喘鳴、咳などの呼吸器症状が悪化し、日常生活に著しい影響を及ぼします。
気管支喘息は、気道の慢性的な炎症によって生じます。この炎症は、好酸球、リンパ球、肥満細胞などの炎症細胞が気道に浸潤することで引き起こされます。これにより、気道壁の浮腫、粘液分泌の増加、気道平滑筋の収縮が生じ、気道が狭窄します。
さらに、気管支喘息の患者さんの気道は、健康な人に比べて過敏性が亢進しており、わずかな刺激でも容易に狭窄を起こします。この過敏性は、気道壁の神経終末の感受性増加や、炎症による気道上皮の損傷などが関与しています。
また、気道が狭くなることで、呼吸が苦しくなり、特徴的な喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音)や咳、痰などの症状が現れます。

気管支喘息の原因

気管支喘息の発症には、遺伝的要因と環境的要因が複雑に絡み合います。原因をしっかりと特定し症状改善に努めましょう。

遺伝的要因
  • アトピー素因:IgE抗体を産生しやすい体質
  • 特定の遺伝子多型:炎症反応や気道過敏性に関わる遺伝子の変異

 

環境的要因
  • アレルゲン:ダニ、ハウスダスト、ペットの毛、カビ、花粉など
  • 呼吸器感染症:特に幼少期のウイルス感染
  • 大気汚染物質:PM2.5、オゾン、ディーゼル排気ガスなど
  • 喫煙:能動喫煙だけでなく、受動喫煙もリスクを高めます。
  • 職業性曝露:特定の化学物質や粉塵
  • 食品添加物:亜硫酸塩など
  • 薬剤:アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

気管支喘息の症状

気管支喘息の症状は、発作性と持続性の要素が組み合わさっています。

発作症状
  • 喘鳴:呼気時に特に顕著な笛声音
  • 呼吸困難:息切れ、呼吸時の努力感
  • 咳:特に夜間や早朝に悪化する
  • 胸部圧迫感:胸が締め付けられるような感覚
持続症状
  • 慢性的な咳
  • 運動時の呼吸困難
  • 夜間の症状悪化

これらの症状は、発作的に現れることが多く、重症度も様々です。重症な発作では、呼吸困難が強くなり、意識を失うこともあります。

気管支喘息の診断

気管支喘息の診断では呼吸機能検査などを行います。

  • 呼吸機能検査: スパイロメトリー検査などで、気道の状態や肺機能を評価します。
  • 呼気NO検査: 呼気中のNO濃度を測定し、気道の炎症状態を評価します。
  • アレルギー検査: 血液検査などで、アレルギーの原因物質を特定します。

かとうクリニック 内科・呼吸器内科での気管支喘息の治療

かとうクリニック 内科・呼吸器内科では吸入薬や、咳止め、痰切りの薬を用いて、症状を和らげたり、病気の進行を抑制することだけでなく、理学療法士による呼吸器リハビリテーションも実施しています。

リハビリと聞くとキツい運動やトレーニングを想像する方がいますが、実はそうではありません。病態や病状に合わせたリハビリテーションを提供しますのでご安心ください。
喘息を放っておくと、気道が狭窄し呼吸器困難症状が持続することがあります。そうなる前に処方薬と呼吸器リハビリテーションで病状を安定させましょう。

日常生活での注意点

気管支喘息の患者さんは、日常生活でも様々な点に注意する必要があります。

  • アレルギー対策: こまめな掃除、布団のダニ対策、ペットの飼育を避けるなど。
  • 体調管理: 過労やストレスを避け、十分な睡眠と休息をとる。
  • 運動時の注意: 運動前に医師に相談し、適切な運動方法や注意点を確認する。
  • 発作時の対応: 発作時の対処法を事前に確認し、吸入薬を常に携帯する。

気管支喘息は、適切な治療と管理を行うことで、症状をコントロールし、健康な生活を送ることができます。症状がある場合は、早めに佐賀市の『かとうクリニック 内科・呼吸器内科』を受診し、医師の指示に従って治療を継続することが重要です。