睡眠時無呼吸症候群
Disease
睡眠時無呼吸症候群
Disease
睡眠は人生の3分の1を占める大切な時間です。からだとこころ(脳)の回復に必要な活動状態であり、十分な睡眠がとれないと日常の生活に支障をきたすようになります。最近では、睡眠負債や睡眠の質といった言葉も耳にするようになり、睡眠全般に関して関心が高まりつつあります。
また、昨今「いびき」を理由に医療機関を受診する人も増えていると言われます。パートナーや周りから指摘されて受診される方もいらっしゃいますが、ほとんどの人は寝ている間の自分の状態についてよくわかりません。昔からいびきをかく方だったが最近激しい気がする、息が止まっていると言われる、昼間に眠気を感じるようになったなど、いびきは単なる音の問題ではなく、睡眠の質を下げるサインかもしれません。
いびきは、気道が部分的に狭くなる(閉塞)ことで発生する音です。睡眠中に筋肉がリラックスすることで、空気が通ると舌、口蓋(口の上面)、のどの柔らかな組織などが振動し、その振動がいびきとして聴こえます。
いびきは主に「習慣性いびき」と「散発性いびき」の2種類に分けられます。その中で、「習慣性いびき」は「単純いびき」と「睡眠時無呼吸症候群を伴ういびき」に分けられます。
一般的に寝ているときに、いつもいびきをかいてしまう場合、習慣性いびきに分類されます。そのうえで、単純いびきと睡眠時無呼吸症候群を伴ういびきは、寝ている間の呼吸量や覚醒反応(身体は眠った状態でも脳が起きた状態になっていること)の有無によって分けられます。
一方で散発性いびきとは、普段はいびきをかかないのに、疲れたときやお酒を飲んだあとに限って、睡眠中にいびきをかく状態です。
いびきは、睡眠時無呼吸症候群の症状の一つと考えられます。いびきはのどが振動している状態ですが、肥満(のどの周囲や下に脂肪が沈着)やあごが小さいなどの理由により、のどの気道が更に狭くなると、息が吸えない状態になることがあります。この状態が、無呼吸です。それが頻繁に起こり、様々な症状が引き起こされるのが睡眠時無呼吸症候群です。
睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に呼吸が何度も止まったり、浅くなったりする状態です。医学的には以下の症状に合致すると睡眠時無呼吸症候群と判断されます。
無呼吸が発生することで、体に必要な酸素が足りなくなり、熟睡ができなくなります。これにより、日中に眠くなったり、何かに集中できなくなったり、物忘れやイライラ、寝起きの頭痛などの症状を引き起こし、日常生活が思うように送れなくなってしまいます。それだけでなく、日中の居眠りが原因の交通事故、集中力の低下で重大な業務事故が発生したりなど、時には生命の危機に陥ってしまうこともあります。
この病気が深刻なのは、寝ている間の無呼吸に自分自身が気づけない場合があるということです。そのため、症状があるにも関わらず検査や治療を受けられていない潜在的な患者様が数多くいると考えられます。長い間放っておけば、高血圧・糖尿病などの様々な合併症状を引き起こすため、早急の適切な治療が必要です。
睡眠時無呼吸症候群には、大きく3つのタイプがあります。
最も一般的な型で、気道が物理的に狭くなるこ(閉塞)が原因で発生します。通常、舌根やのどちんこ(口蓋垂)が気道を塞ぐことで息が止まります。特に、BMIが高い人や特定の骨格構造(あごが小さい、扁桃腺が大きい)を持つ人に多く見られます。
脳が呼吸をうまくコントロールできないために、呼吸が不規則になる状態です。多くは、心血管疾患(心臓に繋がる血管や心筋に異常が生じ、心臓へ血液が十分に行き渡らなくなる病気)や神経障害(神経とつながる血管が詰まり、神経に血液が通わなくなる病気)と関連しています。
OSAとCSAの両方の特徴を持ったタイプで、治療も複雑になります。
主な原因として、以下のような要因が考えられます。
のどや鼻の構造が原因で、気道が狭くなりやすい人がいます。扁桃腺やアデノイドが大きい、顎が小さいなどの特徴が関わっています。
特に太りすぎは、首周りの脂肪が気道を圧迫し、呼吸を妨げる要因となります。
年を重ねるにつれて筋肉が弱くなり、無呼吸になりやすくなります。また、男性の方が女性よりもリスクが高いと言われますが、女性も更年期を迎えるとリスクが上昇する傾向があります。
たばこの吸いすぎやお酒の飲みすぎは、のどの筋肉の弛緩を促進し、いびきや無呼吸の原因となります。さらに、睡眠薬や鎮静剤の使用もリスクを増加させる要因となります。
睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠中に大きないびきをかき、途中でいびきが止まることもあります。
夜にしっかり眠ることができないため、日中に非常に強い眠気が襲ってきます。日常生活に支障をきたすだけでなく、交通事故などの重大な危険につながる可能性もあります。
睡眠中に呼吸ができないことで、脳に十分な酸素が行き届かず、朝起きた時に頭痛を感じることがあります。
十分に眠れず、物忘れや思考力の低下を招くことがあります。
夜中に何度も目が覚め、トイレに行きたくなることがあります。
睡眠時無呼吸症候群に伴う合併症
睡眠時無呼吸症候群患者の約50%が高血圧を発症しているといわれるほどで、睡眠時無呼吸症候群であること自体が、高血圧の原因となります。
糖尿病とは、インスリン(血糖値を一定の範囲に抑える働きをするホルモン)がうまく働かず、血糖値が上がってしまう病気です。無呼吸によって十分な酸素が取り込めないと、インスリンの働きが悪くなり糖尿病を引き起こす可能性が高くなります。
睡眠中の無呼吸は、血圧に大きな変動を与えたり、血液が固まりやすい状態を作ったりします。それにより、血圧の上昇、心臓の肥大や不整脈、心筋梗塞などの病気を引き起こします。
睡眠時無呼吸症候群は高血圧、糖尿病、心血管に大きな影響を与え、その結果血管を硬くしてしまう動脈硬化を引き起こす可能性が高いです。動脈硬化は最悪の場合心筋梗塞、脳梗塞、腎障害などの命に関わる重篤な疾患を引き起こす可能性が高いです。
佐賀市本庄のかとうクリニック 内科・呼吸器内科では睡眠時無呼吸症候群の検査・治療を行っています。パートナーにいびきを指摘された、日中に眠くなることが増えた、集中力が続かなくなってきた、物忘れやイライラすることが多い、寝起きの頭痛に悩んでいる。このような症状があればお気軽に当院までご相談ください。