佐賀市本庄のかとうクリニック 内科・呼吸器内科では肺がん術後のリハビリテーションを実施しています。

肺がんは、腫瘍が大きくなるにつれて、正常な肺組織を圧迫したり、破壊したりします。これにより、肺の換気能力が低下し、酸素を十分に体内に取り込むことができなくなります。 腫瘍が気管支を閉塞すると、肺の一部が虚脱（無気肺）を起こし、呼吸困難の原因となります。 肺がん細胞が肺胞壁に浸潤すると、ガス交換が妨げられ、低酸素血症を引き起こすことがあります。

咳: 肺がんの初期症状として最も一般的です。乾いた咳や、痰を伴う咳など、様々なタイプがあります。 痰: 腫瘍の炎症や分泌物によって、痰の量が増えたり、色や性状が変化したりすることがあります。血痰が出る場合は、がんの進行が疑われます。 呼吸困難: 肺機能の低下や気道の閉塞によって、息切れや呼吸困難が生じます。階段を上る時や、軽い運動をしただけでも息苦しさを感じることがあります。 胸痛: 腫瘍が胸壁や肋骨、神経などを圧迫すると、胸の痛みを感じることがあります。痛みの程度や性質は、がんの進行度や発生部位によって異なります。 喘鳴: 気管支が狭窄すると、呼吸時にゼーゼー、ヒューヒューという音（喘鳴）が聞こえることがあります。

全身倦怠感: がん細胞は、正常な細胞のエネルギーを奪い、体力を消耗させるため、強い倦怠感を感じることがあります。 食欲不振: がん細胞から分泌される物質や、治療による副作用によって、食欲が低下することがあります。 体重減少: 食欲不振や、がん細胞によるエネルギー消費の増加によって、体重が減少することがあります。 発熱: がん細胞の壊死や、感染症の合併によって、発熱することがあります。 骨痛: 肺がんが骨に転移すると、骨の痛みを感じることがあります。 嗄声: 腫瘍が反回神経を圧迫すると、声がかすれることがあります。

肺がん手術では、がん細胞を含む肺組織を切除します。切除する範囲は、がんの大きさや進行度によって異なりますが、肺葉切除や肺全摘出など、広範囲に及ぶこともあります。 肺組織を切除すると、肺の容積が減少し、呼吸機能が低下します。特に、肺活量や一秒量（1秒間に吐き出せる空気の量）が低下し、息切れや呼吸困難を感じやすくなります。

手術は、皮膚や筋肉、肋骨などを切開するため、術後に強い痛みを感じることがあります。 手術部位には、炎症反応が起こり、腫れや発熱を伴うことがあります。 手術後の痛みや炎症は、呼吸を抑制する原因となり、呼吸機能の回復を遅らせることがあります。

肺がん手術後には、様々な合併症のリスクがあります。 無気肺: 肺の一部が虚脱し、呼吸ができなくなる状態です。痰が詰まったり、呼吸が浅くなったりすることが原因で起こります。 肺炎: 肺に細菌やウイルスが感染して炎症を起こす病気です。免疫力が低下している術後に発症しやすいです。 気胸: 肺に穴が開き、肺から空気が漏れて胸腔内に溜まる状態です。手術操作や、肺の縫合不全などが原因で起こります。 膿胸: 胸腔内に膿が溜まる状態です。感染症が原因で起こることがあります。 呼吸不全: 肺の機能が著しく低下し、生命維持に必要な酸素を取り込めなくなる状態です。 乳び胸: リンパ液が胸腔内に漏れ出す状態です。リンパ管の損傷が原因で起こることがあります。